脳梗塞の直後にやらなねばならない家庭でできるリハビリ〜病院のリハビリでは不足〜

要約

・病院のリハビリだけでは不足するので自分で加えなければならない

・家庭で出来るリハビリは「喋る」ことである

リハビリは病院で用意されただけでは足りない

こんにちは、春のうたた寝が好きなハルです。気温も程よくてよく眠れます。花粉が飛んでいる以外は、いい季節ですね。最近、お昼からの仕事中に本当によく眠くなります。これは、脳梗塞とは全然関係ないですが、書類に目を通していると目が重くなってたまらなくなります。みなさんは、このような経験がないでしょうか?

今日は、「病院のリハビリでは不足」と題して書きますし、その対策も話そうかと思います。まずは、病院のリハビリだけでは何が不足かといいますと、リハビリする「」です。

脳梗塞患者がすぐにでも取り戻したい「言語機能」〜リハビリの実態〜(3)

ここで示しているように、病院側の言語聴覚士が出すリハビリとは、

・「こくご」のプリント 1枚

・漢字プリント 1枚

がメインで、あとはこれに加えて毎回プリントを1枚もらう程度です。この分量を、週2回でもらいます。漢字のプリントの説明は良いとして、「こくご」も20〜30分で終わってしまうものでした。全体としましては、長くかかっても1時間もあれば十分にこなすことができます。私は、当時はこれで十分で、あとは「日常生活でリハビリになるだろう」と思っていました。しかし、今考えてみると「もったいなかったな〜」というのが実感です。あの時、もう少し、いや、かなりやっていたら、後遺症は本当に残らなかったのではないかと考えます。

「喋る」はリハビリの基礎!

脳梗塞になった直後にやらねばならないリハビリとは、「喋る」こと、もしくは「意志を伝達する」ことです。これは、脳梗塞によって喋るのがままならない人もいるので、意志を伝達すると書きました。これは、脳梗塞が再発する可能性がある私にとって「脳梗塞リハビリの備忘録」の利になると考えます

では、なぜ喋るのが良いのかを考えてみますと、当たり前ですが、脳が活性化するからです。そして、後に分かってきますが、頭の中のネットワークがつなっていくのが実感出来ると思います。(これは、難しい言葉を使いますと、シナプスが再生して機能する事を意味するのだと思います。)日常生活の何気ないやりとりが、失語症のリハビリになります。一日に一回は、家族や親しい人とゆっくり話せる時間が持てるようにになると理想です。

「何か話し合おう」と意気込む必要はありません。話そうと無理をしても自然な会話はできないし、根本的に話をするのが億劫になったり、最悪、嫌になったりするかもしれません。ランチを共にしたり、コーヒーを飲んだり、テレビを見たりといったごく普通のことを一緒にするだけでかまいません。

例えば、妻だったら「今日のご飯は何?」、「今日の用事はどうだった?」。子供には、「宿題できた?」「今日、学校でなにがあった?」などなど、妻や子供相手なら、ネタは付きないかと思います。

それでも、会話のネタに困ったら、下記のサイトを覗いてみましょう。

普通の人は、会話に目的意識がない
実は、本人が意識しているかどうかは別にして、タモリさんのトークには必ず目的意識があります。話している相手がよく知っている『○○って何?』とか、『痩せたのはどうして?』とか、何らかの事をタモリさんが知りたがっています。

でも、会話のネタに困ってしまう人って、『とりあえず、共通の話題をしておけば良いんだけど・・・。』的な感じの構えでいる事が多いと思います。なので、会話をしている目的というのが、ぜんぜん明確じゃ無いんです。

会話って、目の前にいる相手を観察して出てくるネタで話したほうが、簡単に会話が盛り上がります。でも、話のネタに困る人は、どっか別の所から切り口を見つけて、会話をしようとしがちなんです。なので、とにかく、相手を細かく観察してみましょう。

二箇所ほど引用しましたが、このサイトは会話のネタをよくまとめています。健常者の方も、一度覗いてみるのもいいでしょう。

脳梗塞は会話のエンジンも止めてしまう

誰かと話したいと思っても、脳梗塞によって会話する能力を失っています。ここが私の最大のネックになったところでした。それでも、誰かが会話していたら、その会話の輪に飛び込んでみてください。最初は思い切りが必要になりますが、意外な効果が有ります。後にわかったことですが、会話の輪に入って、会話を聞いているだけでもリハビリになるのです。これは、会話の輪に入ることが、常に自分になにか話題がふられてくるという、注意力をするのです。そうすると、誰かの質問に対して、意見に対して、自然と自分の答えを用意するようになるのです

脳梗塞から4ヶ月が過ぎて、私の会社では、幸いなことに非常よく喋る上司のS氏が異動になって来ました。私が黙っていても、どんどんS氏が話しかけてくるので、それに応対していました。最初は、頭がパンクしそうでしたが、そのうち慣れてくると色々と、私も話せるようになってきました。しかし、やはり半年くらいで、ポツリポツリ、一年かかってぼちぼち喋るくらいの会話力でした。

このよく喋る上司は私が脳梗塞であり、リハビリの最中でることも知っていたので、私は何度かお礼を言ったことがあります。そのたびに、「いやぁ〜ハルさんは話すのが上手だから、全然脳梗塞とはわからないよ」と、言ってくれました。しかし、そんなことは全然なく、S氏は私がたどたどしく話すのを良く聞いてくれたものでした。今思うと、S氏との出会いが私の脳梗塞のリハビリを大きく支えてくれたのかも知れません。それくらい重要な出会いでした。

脳梗塞患者の家族や知人の方へ

脳梗塞の患者さんを家族にお持ちの方や、知人の方へのお願いとして3つのことが有ります。

1つは、脳梗塞患者を家族に持つ方へ伝えたいことは、患者さんに簡単な家のことなど、家庭内の役割を持ってもらうように上手に働きかけてください。役割があれば、そのことで家族とのコミュニケーションの機会や話題が増えることが期待されます。脳梗塞になって、私の役割は子供の習い事の公文の丸つけでした。これは今でも続けていますが、この会話をすることも大事ですが、これを足がかりとして新たな会話を増やせて、子供と妻とのコミュニケーションを取れました。

2つ目は、家族や知人としてリハビリをするときは、言葉に注意をしてください。失語症は言葉を忘れてしまったわけではなく、うまく言葉で言えない状態です。「これは何? これはリモコン、はい、リ、モ、コ、ン」と、子どもに言葉を教えるような言い方をされて、妻と私で喧嘩になったときがありますが、脳梗塞で喧嘩もできない無力な自分を本当に責めたことが有ります。

脳梗塞になると夫婦喧嘩(議論)に弱くなる

ぜひとも、ご家族の皆さんにはこのようにはならないことを祈っています。患者が、自分の言葉の能力を活用し、意思疎通できたという達成感を感じられるような心配りをしてあげてください。

3つ目は、患者さんが病院での言語リハビリと同じ形での訓練しかしない場合、家庭でも十分リハビリできるということを教えてあげてください。私のような、おバカさんを増やさないためにも、どこでもリハビリできる事を伝えてあげてください。これは、しつこく何度も言わないとわからないと思います。「2度、3度、言ったからいいや」というのではなくて、相手(患者)の気持ちにやる気が起こるまで根気強く伝えることが重要です。

そして、これはお願いではないのですが、患者さんと喋るときは楽しい事を喋るように心がけてください。例えば、「隣の爺さんが、病気で入院する」、「お金が無くて大変だ」とか、そういった話をされても患者さんは困るだけです。患者さんは本人としては努力しているので、それを邪魔されたくはありません。逆に楽しい話であれば、何時間でも楽しく喋ってられると思います。昔した、旅行の写真を引っ張り出してきたり、本人、子供のアルバムなど、思い出の詰まったものは、楽しい記憶に書き換えられていることが多いので活用してください。

結論

脳梗塞による失語症では、病院のリハビリだけでは不足するので、自分や家族と協力してリハビリを進めなければなりません。しかし、まずは難しいことではなく、家庭で出来るリハビリは「喋る」ことあります。これが核となって、次第に雪だるま式に会話の量が回復=失語症からの回復となると思います。ただし、このリハビリによる回復には個人差がありますので、個々人の様子を見て判断してほしいです。回復が遅いからと言って、怒ったりしてはいけませんよ。

では今日はこのへんで。

 

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